現場職人であるがゆえに、こだわって開発したポイントです。

長文ですが、ぜひお読みいただければと思っています。

◯ 簡単に塗れて簡単に除去できる

コーティング施工業者には様々な営業形態があるので、コーティング材料に求める第一の要素としては、誰でも簡単に塗ることができ、後に研磨する必要がある場合には必要なだけ削ることができる膜性であること。

どのようなコーティング剤であっても基本は塗って拭くだけの作業です。特殊な技術など必要ありません。塗り拭きの作業で絶対的条件として必要なのは「光源」のみ。きとんと塗れているか、拭き残しなくキレイに仕上がっているかを正確にチェックできるライティングと人間の目だけです。

ゴルバの開発については、塗布や拭き取り時の作業性も重要ポイントとして考慮しています。コート剤の塗り伸ばしの重いもの、拭き取り時の抵抗感、塗り拭きするにあたっていわゆる「しんどい」材料は敬遠されがち。筋肉の疲労感はもちろん、作業時間にも関わってくるポイントなので、ゴルバは塗り拭きが楽しくなるくらいの作業性を追求しています。洗車から下地処理を行い、コーティング塗布工程に入るまでには相当な労力と時間を費やしているので、しんどくて辛~いではなく、早くコーティング塗り作業がしたくなるくらいのワクワク感が必要だと考えました。

また、海外製品などでよく耳にする塗りムラ・拭きムラや、施工後の濃淡のバラツキなど、特に日本車で起こりやすいデメリットの部分を解消し、四季のある日本での施工、軟弱な塗膜である日本車への適合、研磨後の塗膜強度が落ちた塗膜への塗り込みなど、メイドインジャパンだからこそ出来る安心で安全な設計となっています。

◯ コーティング加工の原点を振り返る

そもそもコーティング加工とは何だったのでしょうか!? かれこれ40年くらいの歴史になってくると思いますが、コーティング加工の原点は、あくまでも「ノーワックス加工」であったと考えています。面倒なワックス掛けの必要がなく、洗うだけで汚れが落ちやすいという、単なる”お助けアイテム”以外の何ものでもありませんでした。

ポリマーやペイントシーラントなどの油脂系コーティングから始まったこの業界、艶・光沢と撥水が売りであった油脂系であるが、あぶら膜の限界として単寿命であり硬度はほぼゼロという宿命がありました。また、この当時は単寿命であるがゆえ一年毎のリセットとして研磨(ポリッシャーでの研磨やコート塗布)を主体とした手法・考え方であったので「コーティングしたら綺麗になるんでしょ!?」と、一般ユーザーさまを勘違いを生んでいますよね。あぶら膜なので多少は埋まって綺麗に見える、単に研磨したから綺麗に見えるだけのことだったんですがね。

2000年頃に発売されたガラスコーティングからは、ガラスというネーミングから更に多くの勘違いを増大させたと感じています。ガラスだから硬い、ガラスだから長持ちするという考え方です。ガラスコーティングの性質については別のページで解説しているので、ここでは省略しますが、現在流行りのセラミックコーティングでも同じことが起こっていると思います。

ゴルバが追求しているのは、あくまでも「ノーワックス加工」であります。

◯ 無意味な硬さの追求はしない

そもそも本当のガラスのような硬い膜を作ってしまったら大変です!割れちゃいます!そんなことは普通に考えればわかる事なんですがね・・・みなさん盲信していますよね。液体をスポンジなどで塗ってタオルで拭き取るだけのコーティング作業。出来上がるのはほんの数ミクロンあるかないか程度。もちろんコート膜など目には見えません。そんな膜の硬さが「◯H」だとか・・・ほんまアホかいな?と思います。鉛筆硬度表記ならまだしも、モース硬度で謳っているところもありますからね、人をバカにしてるのか、まったく何も知らないアホなのか、どちらかですわな。セラミックコーティングとて同じです。

ガラスコーティングなどの固まるタイプは、硬さゼロの油脂系コーティングとは違って、原料によって確かに硬さはあります。硬さはありますが極薄膜なのでコート皮膜単一の結果ではなく被着体である塗装の硬さに比例します。キズの入り具合は硬さの影響もわずかにありますが、大きくは滑り性の寄与によるものだと言えます。摩擦係数が低い表面ほど滑ってキズが入りにくいという考え方です。実際にセラミックコーティングの多くは滑り性がとても良い味付けになっているものが多いですね。

よって、ゴルバでは硬さ表記は一切いたしません。開発当初から硬さの追求も行っておりません。

◯ 雨染みスケールと汚れ対策について

ゴルバの開発にあたって雨染み対策は一番の重要ポイントと考えています。しかし、如何なる物質を使用しようとも完全なる雨染みゼロは不可能だということはわかっています。日本は比較的軟水の国とはいえ、洗車で水道水を使用するのは大半ですし、1年に一度は必ず黄砂が飛来します。四季折々の汚染物質からコーティング表層の美観を維持するのは困難だと思っていますが、基本概念としてスケールの原因となる硬度物質と結合しにくい特性の膜を形成し、酸性ケミカルのスケール除去剤の使用でコーティング膜が傷まない組成にしています。

汚れに対するゴルバの最大の特徴は「フッ素」です。フッ素はヨーロッパを中心に規制うんぬんの話があるのは承知しています。世界中がこの規制に巻き込まれ大変な騒ぎになっている実情もわかっています。フッ素規制に関しての見方は大きく2つに分かれると解釈しています。ひとつは人体への影響と、ふたつめは環境への影響。フッ素が人体に影響があるという考え方、これはいわゆる「発がん性」という意味合い。フッ素には様々な種類があって、古くから一部有害性を指摘している物質もありますが、ゴルバで使用しているフッ素はこれに該当しません。そもそもコーティング剤は口に入れるものではないですし、指先からの経皮吸収も考えられません。

欧州発のフッ素規制は人体への影響とは別の観点、地球環境への影響懸念で進められています。フッ素は分解されにくい性質を持っているので、欧州では「永遠の化学物質」と呼んで、長年の蓄積により地球環境(海洋や土壌等)に影響がないとは言えない、という観点で進められています。「影響がないとは言えない」というレベルの話です。しかし、欧州は製造・使用・輸出入を禁じているので世界中が巻き込まれて大きな問題となっています。近頃は私たちの業界でもフッ素関連商材が入手出来ないという話を耳にすることが多くなりました。欧州の規制の影響が世界各国に及んでいるので、製造しても売れないから止めようという判断だと思います。みんな真面目というか何と言うか・・・これ以上言うのはやめときましょう(笑)

私は端的にヨーロッパ人は米国発祥(デュポン)のフッ素を全面否定し、代替素材の開発競争でEUの小国の集まりが主導権を握りたいんだろうなぁ~と思いました。だって、今現在フッ素に代わる代替素材で実用化レベルのものはないのですから。

ゴルバで使用しているフッ素は水などに簡単に流れ出て海洋や土壌汚染を引き起こすような仕組みにはしておりません。フッ素ポリマー単体でも固まる性質に架橋しており、コート膜を形成するバインダー内に結合し、しっかりととどまるので雨や洗車で簡単に抜け落ちていくものではありません。

ゴルバは、フッ素の撥水・撥油性能が汚れに対して絶大な効果を発揮し汚れを寄せ付けず、雨染み被害の軽減にもつながるという考えから、市場では入手困難となり超高額化となっているフッ素原料を惜しみなく使用しています。

◯ 膜厚と耐久性について

ゴルバの説明においては膜厚が◯ミクロンだという表現は一切使用しません。
コーティング膜は目にも見えないし、コート膜のみを単一に計測するなど不可能なので、根拠のない数値など出せません。もちろん博士レベルの話では使用原料と濃度などにより机上の理論としての数値はでていますが、実際の施工においては別物だと考えています。車によって、人によって、環境によって変化する領域であります。被着体である塗装の密度、塗り方、塗る量、拭き取りのタイミング、車体の形状、水平面と垂直面、アールやエッジ部分など、決して同じ膜厚になることはないと考えています。

耐久性についても膜厚の見解と同じです。何を基準にものを申すかによって大きく差がでます。車庫保管でたまにしか乗らない過保護にされている車両?? 毎日の足として使用し年中雨風日射にさらされている車両?? お手入れの頻度ややり方によっても大きく変わる結果。何かしら数字で示さないと松竹梅の優劣がつけられないから年数を謳うのか、みんな単純な導きが欲しいのでしょうね~~ もうちょっと自分の頭できちんと考えれば!!と感じています。

ゴルバにおける目安としては、撥水と水の流れの観察以外はないと考えています。まぁ、他のコーティングでも同じですがね。撥水基が落ちて水を弾かなくなっているけど、コーティング膜自体は残っているので大丈夫です、と言っていることもあろうかと思いますが、これは撥水基が表層にあるという前提なんでしょうね。まぁ、これも目には見えないのでなんとも言えませんが、ゴルバの場合はバインダー膜内にフッ素が点在する設計にしているので、どのコーティング剤も長く撥水が持続します。少々汚れていても強烈撥水する膜性なので撥水が落ちたらアウト!がシンプルで正直で良いじゃないですか!妙な言い訳がましいトークはお客さまの信用を損ないますよ。

◯ セラミックコーティングと名乗る!?

ゴルバの発売にあたり、セラミックコーティングと名乗るかどうかは正直大変迷いました。
開発以前から業界の動きを見ていて、セラミックという呼び名にすごく違和感を感じていたので、完成時には日本らしい表現と名称にしようと考えていましたが、その間にも多くのコート剤が販売され始め、猫も杓子も流行りのようにセラミックと表現しています。完全なプロ施工店向け材料も一般ユーザーさまが使用できる簡易コーティング的なモノも含め多くがセラミックと名乗っています。もはや敷居はありませんね。直近ではセラミックとは絶対に表現しないだろうと勝手に考えていた大手材料屋さんもセラミックと名乗ってしまいました。まぁ、物販屋さんなのでねぇ~ネット検索エンジン対策としてはセラミックと名乗ったほうが懸命ですよね。

という訳で、ゴルバもセラミックコーティングと名乗ることにしました!
もちろんセラミックと名乗ってもおかしくない原料を使用していますのでご安心くださいませ。

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