はじめに

もう何年も前から、このページのタイトルにある 『 コーティングの真実 』 を書きたくてウズウズしていました! 当店にお越しいただいたお客さまには、いつもお伝えしている内容ではありますが、もう辛抱たまらん状況になってきたので、ここであらためてコーティング施工の本当の姿をお知らせしたいと思います!

同業者の方の多くも当店のホームページをご覧になっていると思うので、先にご挨拶しておきますが、「えらいすんまへんm(_ _)m」(笑)

コーティングのイメージ

現在、流行のコーティングと言えばガラスコーティングでしょう。
「ガラス」と聞けば「硬くて・強くて・長持ち」というイメージを抱くので、キズがつかない、汚れない、何年も持続する、と考えますよね。
まず最初に、その考え自体が「大間違い!!」だと言い切ります!
そんな魔法のようなコーティングはこの世に存在しません
あっちこっちのホームページを見てもビックリするくらい種類もあって、硬さを強調しているモノ、光沢や水弾きを強調しているモノ、みんな色んな表現で説明をしているけど、コーティング選びの基準として見れば、何がなんだかよくわからない・・・と思うのが現実ではないでしょうか。
有機だとか無機だとか、分かって書いてるのかな・・・  お客さまはわからなくて当然だと思います!!
実は・・・施工している側もよく解っていないのが実態ですからぁ(笑)

施工店のほとんどは、メーカーや販売元の謳い文句の「受け売り」ばかりです。
コーティングそのもの自体は目には見えません
コーティングしたら綺麗に・・・ と言うのは「磨き」を行っているからで、コーティングの効果ではありません。
目に見えないものを塗装に塗ることが商品なので、すべてが「イメージ戦略」となります。 メーカーや販売元は、ブランドや商品名、キャッチコピー、画像、図解、対比表などなど、目に見えない塗りものを「凄いもの」と感じてもらえるように巧みに大げさに表現します!
よくもまぁ次から次と出てくるものですわ(笑)
最近の新しい商品のプロモーションは、これまた凄く上手ですよねぇ。 SNSの発達のおかげであっという間に話題になります。 今の自分が開業間もない状況であれば、直ぐに飛びつく商品なのかも知れません(笑)
もしくは、メーカーや発売元の謳い文句におんぶに抱っこ状態の無責任販売で金儲けだけを考えるならアリかもです(笑)

見えないコーティングの販売手法

車に塗ったコーティング膜は目に見えないので、コーティング剤が入った瓶の写真を掲載します。

特効薬みたいでカッコイイよね(笑) 中身より瓶の方が高いんじゃないの!? という物もあります(笑)
販売元が施工店に対して、このような容器にこれだけ入っています!と表現するならまだしも・・・ 施工店が一般ユーザーさまに瓶をみせてどうすんの!?(笑)
格好いいラベル貼ってるのを見せたいのかね?? 違いますよぉ~~ 販売元が施工店に対しての商品説明のための画像をただ転載しているだけです。
塗ったコーティング膜は実際には目で見ることができないので、コーティング剤が入った瓶をみせるこの業界の謎の販売手法なのです(笑)
近隣のとある施工屋は、コーティング剤を一回こっきり1本だけ仕入れただけで、その後まったく仕入れたこともないのに、何年も○○○やってます! みたいな広告掲載しています。(裏はとっています)(これは詐欺に近いですよね)
こういうところは、色んなブランドやってます!っての感じの広告なので、見たらすぐにわかると思います。 なので実際に塗るコーティング剤を見せてもらう方が良いかもです。 が・・・ 塗っている現場はほとんどの場合みれないので、違うものを塗られたらお終いです(爆)

コーティング=ワックスみたいなものなので、水の弾き方や流れ方のイメージ画像を掲載します。

撥水・超撥水・滑水・低撥水・親水・・・色んな表現をしています。 コーティングの唯一目に見える部分なので、商品区分の説明としてよく使用されています。
撥水は雨染みがつく、親水は雨染みがつかない、この程度の説明しかしていないのなら、ド素人です(笑) こういうところは相手にしない方が懸命。

水弾きの表現は、あくまでもコーティング施工直後の状態がどうであるかを区分しているだけで、それぞれの状態が長期にわたって継続するなんてことはありえません。 水弾きは必ず減退していきます。 また、汚れや潮風・樹木の葉っぱを伝った雨水などのベタベタ成分で水の弾き方は大きく変化します。 なので、こまめな洗車を勧めているのです。

雨染みについては、撥水であれ親水であれ付くものは同じように付きます。 付く状態が撥水性のものは水玉模様になり、親水の場合は一面に付くだけ。 目立つ、目立たないの見方では親水のほうが目立たないというだけで、付いていないわけではない。

無知な施工屋では、親水だから汚れたら水をぶっ掛けるだけで良い!と、のたまうド阿呆がいますが(笑)  ホンマにアホです!

ド素人は、どのような膜になるのか図解イメージも掲載します。

塗装の上にコーティングが何層にも重なっているというイメージですね。 複層コーティングと言われているものによく使われている表現です。
これはあくまでもイメージなので、実際はこうはなりません。
パッとこの断面図をみて、すんげぇ~ぶ厚い膜になるんだ~と思った方は大間違いです! こんなのは机上の理論もしくは空想の世界です(笑)
目には見えないコーティング膜だから表現としてはこうなっちゃうだけのことです。

化学結合理論を掲載しているのも見かけますが・・・

きっと誰も理解していません(笑)

性能や特徴、年数、金額などを対比表にして「松・竹・梅」を演出します。(一例です)

やっちゃうんですね、こういうやり方!(笑)
基本的な知識を持ち合わせていない一般のお客さまにはこういうのが分かりやすいのでしょうが・・・ コーティングはそんな単純なものやおまへん!
何も知らない施工店スタッフが、何も知るよしがないお客さまに対して説明できるようにするには、この方法しかないのです!!
そして、お客さまと一緒に悩みます(笑) だって何も知らないんだから!
金額の年数割りは爆笑もの!
最後に行き着くのは、今出せる金額と、年数割のお得感の相談だけになるのか!?(爆)
こういうところに限って「軽研磨サービス」というお得感をだして口説きにきますが、磨きのことはな~んも分かってまへん! 「軽研磨」と表現するだけでド素人です!
軽く磨く・・・軽くって何なんだ!?(笑) 磨きはそんな甘っちょろいもんじゃぁ~ないですよ^^

さらに「ガラス」というイメージを前面に押し出し、硬さ○Hや、厚み○ミクロン、などと連呼し、口説き落とそうとします。

ダイヤモンド、セラミック、クォーツなどと言われると、超硬~いコーティングなのか~!!と思っちゃいますよね!?
レアメタルとか言われたら金属みたいに硬いの!?とかさ(笑)
で、必ず9Hとか10Hって書いてますよね!
ここには大きな勘違い商法がありまんねん!!
「コーティング・セラミック・9H」と並べば、セラミックみたいな9Hの硬さになるコーティングなのか!?
と想像してしまいますよね。

これらは、ひとつひとつの単語をうまく組み合わせることによって「硬い」というイメージを与える手法で、そもそも9Hという表記は、鉛筆の芯の硬度を表現する数値です。 柔らかい鉛筆はB表示、硬いのはH~10Hまであります。
塗装の硬さを測定する鉛筆硬度試験の手法については長くなるので割愛しますが、(鉛筆硬度試験でググってください)あくまでも鉛筆の芯のどの硬さで塗装にキズが入るか!?入らないか!?を測定するものです。
だけど、コーティングでは、
○Hと言う表記は鉛筆硬度の表現なのに、セラミックやクォーツ、ダイヤモンドなどの名称と並べることにより、鉱石の硬さの表現と勘違いさせて、めちゃくちゃ硬いんだ~と勝手妄想を働かせようと仕組んでいます。
クォーツ(石英)やダイヤモンドなどの鉱石の硬さは「モース硬度」という単位で表現します。

鉛筆硬度と鉱石の硬さの違いは見ての通り!
「9H」と「セラミック」という言葉を組み合わせることで、本来「9H」は鉛筆硬度なのに、セラミックスの硬さの「モース硬度=9」であるかのような錯覚をさせています。 とても巧みなやり方だと思いますね!

近頃は、防弾ガラスをナノ化することによって・・・などと言う商品も出てきてますね(笑)

まぁ、何を謳っても、所詮目には見えませんからぁ~~~~

これらはね・・・

メーカーや販売元が、施工店に対しておこなう商品(材料)説明なんだよね! あくまでも机上の理論と、コンセプトを説明しているだけ。
メーカーや発売元は売ることが仕事。売っている側はコーティングがどういう素材かは分かっています。(本当に物販を主体に営業している方々だけ)

でも買う側(施工店)は、基本何も知りません。知ろうともしません
ワカンナイからそのまま売っちゃおう!です(爆) 勉強・・・大嫌いです。興味もありません(笑)
でも・・・どれもこれも納得はしていません
年中、何か良いコーティングはないかなぁ・・・・と妄想しています。 新しいコーティングが出ればピクっと反応します(笑) 反応はするけど調べはしません(爆) 商品説明会は大好き!サンプルのお土産付きだと飛びつきます(笑)
導入しないと取り残される、取りこぼすかも、と不安になりラインナップします。
有名なもの大好き!自分が宣伝しなくても、おんぶに抱っこで売れていくと信じてる(笑)「簡単に施工できる」という言葉も大好き。 簡単に売れる(説明できる)と勘違いして、発売元の受け売りまっしぐら!!
ひたすらパンフレットに書かれていることを一生懸命説明します。
しかし、コーティングの意味や目的は、売っている本人すらよく理解できていないので、お客さまには何ひとつ伝わらない。

これ実態だと思います。

だから「売れ筋はコレです」とか1年・3年・5年とかの数字頼りになっちゃうのです。

コーティングの「ウソ」「ホント」

ガラスコーティングの説明で、言われている、書かれている事は全て「イメージ」です。
○○な光沢!や、○○な艶感!とか、○○な撥水性!とか、何を言いたいのでしょう・・・ これらは「施工直後はこんな風に見えますよ!」と言っているだけで、今後の効果や効能については何ら語られていませんよね(笑)
どれだけ光ろうが、艶が出ようが、水を弾こうが、クルマは床の間に飾って置くのではありません。立派な車庫に愛車を保管して眺めることだけが楽しみなら、どんなコーティングでも良いと思います。もしくは、コーティングなど必要ないです。
たいがいの愛車は、雨風を防いでくれるのです。だから汚れます。 普通に乗って、普通に洗えば、コーティングをしておけば「こんなメリットがあります!」と言っているところほとんどないですよね。
コーティングの歴史のページにも書いていますが、昔の「1年ノーワックス!」これがある意味正しかったと私は考えています。
実態とは相当かけ離れています。
その売り方(表現)は、まさに「まやかし」です! みなさん「魔法」にかけられています!!
ひとつひとつを突き詰めていくと「詐欺」にはならない「上手な嘘」ばかりです。 コーティングは、安いものではありません、最近では驚くほどの高額なコーティングも売られています。
コーティングに求める本当の意味をもう一度よく考えて、無駄なお金を捨てないように、更に長くはなりますが全文をお読みいただくことを切に願います。 m(_ _)m

コーティングの施工方法とは

プロだから・・・ プロならでは・・・ プロにしか出来ない・・・ と言いますが、コーティング施工は、単に「塗って、拭く」だけです!!

塗装面にくまなく塗って、一定時間放置し、マイクロファイバークロスで拭くだけ。 下地処理や磨き、環境や設備、いろいろあります。 確かに大切です。 ですが、コーティング塗布作業には特別な職人技は要りません。
単純な、塗って拭く作業の繰り返しを行うだけです。
たったこれだけの作業でも「説明書通りボンネット半分に塗って拭き取ったのですが・・・次はどこを塗ればいいですか!?」という超・超低レベルな愚問を発するのが施工店です。 メーカーにこの事を聞いた時は爆笑しましたが、本当の話らしいです(笑)

この塗って拭くだけの作業に、何がある!? 塗ったコーティング剤の一部が塗装面に残って、加水分解で固まっていく。 ただそれだけです。
こんな単純な作業で、何百ミクロンの被膜ができるとか、一回塗るだけで自然に何層もの被膜ができるとか、ちゃんちゃらおかしいですよ!(大笑)

拭き取りが要らないスプレーガン吹き付けタイプのコーティング(クォーツ系)もありますが、これについては、単一ではコーティングの効果は全くありません。(クォーツ施工方法と理論に関しては、コーティングの歴史のページを参考に^^)
単一では、とてもコーティング剤とは呼べるモノではなく、最近では「結合力」の強さに焦点をあて、プライマー(下塗り剤)などのベースコートとして活用し、上に何かしらをオーバーコートする考えが主流になってきています。
この複層の場合は、「プライマー・ベース・トップ」と言うように、性質の違う3種のコート剤がセットで販売されています。 これを指示通り塗って拭くだけ。 コート剤の他に資材もセットされていて、これまた結構な高額で販売されています。 だから複層コーティングは高いのか!?(笑)

上記とは別に、同じコート剤を何回も塗る複層コーティングもあります。 塗る回数によって価格設定されています。
何回塗ろうが・・・すべて塗って、拭くだけです! 誰でも出来ます。ただただ頑張るだけです(笑)

複層コーティングを売りにしている施工店さんに聞いてみたいね~~複層!複層!と何度も塗り重ねることを強調していますが、1+1=2になるのですかぁ!? と(笑)

これは1+1=2の図解イメージなんだろうけど、同じモノを何度も塗る、もしくは同じコンセプトのモノを重ね塗りして1+1=2になりますか!?
私は、ならないと考えています!
コーティングの緻密度は上がるかも知れません。 ですが、1の膜の上に、次の1膜が乗っかって、2倍の膜になるとは考えられません。
緻密度の意味が曖昧であれば、数値化するとしたら、コーティングの重ね塗りは、1+1の作業をしても、1.1とか1.2くらいにしかならないと思います。
この事をメーカーの研究員などに問い正しても、私の考えと同じ回答がありました。
コーティング剤の性質にもよりますが、2層目を塗る事によって、1層目と混ざり合ったり、もしくは一層目の性質上くっ付かなかったり、剥がれたり、一概には言えないが、1+1=2は絶対ありえない。
なんと言っても、所詮は目には見えないコーティング膜なので・・・議論する意味はありませんが・・・ 長年コーティング屋をやっていて、色んなコーティングを塗り拭きした経験からは、1+1=2になる感触は一切感じられていません。

十何層もの作業にトライした施工者さんの声を聞きましたが、専用ピットで汗水たらして頑張ったものの、屋外に出して見たら全身ムラムラで泣きそうになりました(涙)と言っていました。 なぜそんなの導入したの!?の質問に対しての答えは非常に明確で! 高い=すごく良いコーティング、との概念(施工店&お客さま共に)から「高くてもいいから一番いいのやっといて!」のお客さまの期待に答えようと頑張ったそうです。
みんな口を揃えたように大層なことを言い過ぎです(笑) そしてお客さまも期待しすぎです!
夢のコーティングも、奇跡のコーティングも、魔法のコーティングも、この世にはおまへんでぇ~~!!

コーティング施工後の結果は

それぞれのコーティングの説明を見たり聞いたりすると、全国一律でどんな条件であれ同じ結果がでるような魔法の液剤みたいに思えるけど、結果は、その地域、使用・保管条件、メーカー、車種、ボディー色、人、お手入れの頻度と方法、とあらゆる条件で千差万別です!
液剤のコンセプトにより、撥水の強弱や撥水の持続力には違いがあります。 どれだけ硬くてキズが入りにくいと言っても、普通に乗って、普通に洗えば、キズは入ります。 放置すれば雨染みが付き、年月が経てばたつほど劣化していきます。
車庫に入れてあまり乗らないクルマは、コーティングも長持ちします!! 当たり前(笑)  毎日の足に乗っているクルマは、汚れます、傷みます、劣化します。
手入れをせずに放置すれば、汚れも固着し、シミも多発します。もちろん撥水性も薄れます。 上手に素早く洗えば、キズも少なく、シミの原因も最小に抑えられる。 時間をかけてノラリクラリ洗えば水道水が乾いて水染みスケールまみれ。
水道ホースを引きずりながら洗えば、ホースのヌメリの付着と傷だらけ。 濃色車は染みや傷も目立ち、淡色車は傷みは見えにくいが汚れは目立つ。
書けばキリがないけど、これらが普通に起こる結果です。

大層な宣伝文句のようなコーティングの結果でてますか!?
すべては、状況や条件によって結果は左右され、コーティングの結果はほんの少しで、結果の良し悪しは、最終行き着くところは、オーナーさん次第です!!と言われます(笑)
オーナー様のことや、クルマのことをなにひとつ聞かず、ただコーティングの説明だけをして商売した人たち・・・よくそんな事言えますね!!
当店では、ウソのない、正直なご案内をしたいと考えていますので、ぜひ、当店のコーティングコンセプトもご覧になって、当店を都合よく「利用」していただけたらと思っています