カーフィルムのお問い合わせの際、施工料金だけを聞いて、ハイ!サヨナラ! って方がたま~にいらっしゃいます。 おそらくそのような方はこのページを見ることもないでしょうが、このページをご覧になった方で、もし知り合いにカーフィルム施工をお考えの方がいればアドバイスしていただけるように、施工店の選び方のポイントをご紹介したいと思います。

一番大切なカーフィルムを貼る目的

カーフィルムを貼りたいと考えるのには、大まかにふたつのパターンに分類されます。 ひとつは 「 黒くして車内が見えにくいようにしたい 」 と考える人、もうひとつは 「 日差しが暑いので暑さ対策として貼りたい 」 と考える人です。 多くの方はスモークフィルム(黒いフィルム)を貼れば、「 目隠し 」 も 「 暑さ対策 」 も 一緒にできる一石二鳥なモノと思われているようですが・・・・これは ” 大間違い ” です!!

当サイトの 「 カーフィルムの種類と目的 」 のページにも記載していますが、黒いだけでは暑さ対策にはなりません。 黒いだけのフィルムを取り扱っているところはたくさんあるので、本当に目隠しだけが目的であればあっちこっち問い合わせて料金で判断するのもよろしいかとは思いますが、同じように見えるスモークフィルムも、プロ用に作られた製品もあれば、ひと夏で色が抜けちゃうような一般市販パック品もあるので、どのような材料を使用しているかの確認も大切です。

純粋に暑さ対策であったり、目隠しと暑さ対策の一石二鳥の考えや、さらに夜間の視認性などに不安を感じる方は、お店選びとフィルム選びはしっかりと情報収集して判断しないと、安物(悪物)買いの銭失いになっちゃいますぞぉ~~~!

銭失いはフィルム代だけでは済まない可能性が

自分の目的とは違うフィルムを施工してしまった場合や、市販パック品の安物に手を出してしまって早々に色抜けした場合などで、カーフィルムの貼り変えをしなければならない時に起こる最悪のリスクをお伝えします。

リアガラスの曇り除去目的として貼付けされている熱線プリント(車外から見るとオレンジ色に見える横線)が、フィルム剥がし時に一緒に剥がれてしまう事象が近年のガラスで頻繁に起こっています。 ある車種では、窓のタオル拭き程度の日常作業でポロっと剥がれてしまったケースもあります。 昔はそんなこと無かったんですけどね・・・・環境問題などの影響で、熱線プリントの素材や接着方法が変わったのだと推測していますが、熱線が取れちゃったぁ(>_<)って話よく聞きます。 写真の黄色い矢印の間が剥離した部分です。 車外から見ると熱線プリントの色合いが変わります。 室内からは熱線が無くなっているのでその部分だけ透けて薄く見えます。 剥がれた熱線プリントは元に戻すことは出来ません。 部分的な修理・修復も無理で・・・・ガラス交換以外の方法はござりませぬ!! ガラス交換費用・・・・誰が支払うかはアナタ次第(笑) 

カーフィルムって誰が貼ってるの!?

カーフィルムには、プロ用製品と一般市販パック品等と、近年ではネット通販でコンピューターカットされたモノを個人でも買えます。 カーフィルム施工って簡単に言うと、材料を用意して、洗剤スプレーにゴムヘラとカッターさえあれば誰でも貼っ付けられます。 なので、身近で言うと、梅干し屋に勤めながら勤務外の小遣い稼ぎ&趣味としてそれなりに上手く貼っ付けている後輩もいます。 また、本業がありながら「ついで」の仕事としてカーフィルム貼りを行っているところもあります。 自動車関連では、ガラス屋さんとか手先の器用なモータース屋なんかでも貼ってますよね。 もちろん、当店のようなカーディテイリング店で専門にしているところもあります。

カーフィルム屋さんって見かけないけど!?

カーフィルムのみの専業でお店を立ち上げているところは少ないです。 当店のように、カーコーティングなどと一緒にやっているディテイリング専門ショップがほとんどですね。 専門店と言えど、当店のようにお店っぽく運営しているところもあれば、作業場のみのところもあるし、お店も作業場も持たずに出張で貼る作業だけをこなす「屋台ひき」もいます。 店舗としての実態がないところは「下請け」がほとんどで、元請けがお客さまと商談して、実作業は下請けに外注します。 下請け屋は、お客さまと直接対面してフィルムの説明などは行わない(行えない)ので、言われたものをただ貼るだけ。 どのようなフィルムを勧められるかは、お客さまが商談している相手次第なので、どこに行くか、誰と話するかは重要ですぞぉ。

受付を行っているところとは!?

ディーラー(純正品と外注が混在)、モータース屋さん、中古車屋、その他自動車関連、カーショップ、などなど・・・・要するにどこでも「カーフィルムどうですか!? 貼っときませんか!? カーフィルムやってます!」って言ってますね。 だけど、どこもここもカーフィルムの何たるかは何も知りません(笑) 聞かれるのは 「 濃いか? 薄いか? 中っくらいか? 」 って質問くらいで、ええとこ 「 ちょっと割高にはなるけど断熱タイプもありますよ 」 と言われる程度。 そんなヤツに限って 「 IR(赤外線)カット 」 がどうのと知ったかぶりしまんねん(笑) 

小学生でもできる程度の商談しか出来ない理由は、元請け・下請けの双方に原因があります。 下請けは貼ることが仕事なので、貼ることさえできれば素材の勉強や光学特性なんぞ全く興味おまへんねん。 下請け屋は自分自身が何も知らないので、元請けを教育できることなんぞありえない。 また、元請けにアレやコレや言うたら、めちゃくちゃ面倒くさがられますねんわ(笑) 必要なのはメーカーのサンプル帳くらいです。 それでお互いに商談成立してお金になるっちゅ~仕組みです。

当店がお付き合いのある業者様は、しっかり勉強してくれます。 こちらの言うフィルムの説明をよく聞いて、お客さまにも適切に説明してくれてます。 このような方はご自身の愛車も当店で施工させていただいているので、ほとんどの場合実車サンプルがございます。 説明ができない人でも、お客さまには最良のモノを!と心ある方は、当店へ直接出向くようにお客さまを誘導してくれています。 

元請け業者もいろいろあって、話を聞こうともしないで勝手に決めつける人、何度説明をしても右から左で何も残らない人、説明を聞くこと自体を面倒くさがる人、お客さまの情報や要望を全く伝える気もない人、自分の利益だけしか頭にない人、このような方たちとの取引はこちらから遠慮させていただいてます(笑)

当店へご来店いただいたお客さまの統計では、7割以上のお客さまが 「 暑さ対策 」 を望んでおられるので、一般市場でみれば大多数の方は本来の目的とは違う、もしくはあまり意味のない選択に陥っている可能性があります。

カーフィルム商談のポイント

目的をしっかり伝える=目隠しなのか、暑さ対策なのか、双方なのか

どのようなフィルムか=国産品OR輸入品、メーカー、ブランド、など

誰が貼るのか=自社施工なのか、外注なのか

どこで貼るのか=他店への移動外注か、屋台ひきが来るのか

実際には誰が貼るのか=外注先はどんなお店か誰か

で、なんぼになるの???

これらを聞いてみて反応をみれば料金なりの価値があるかどうかはわかります。 

日本のカーフィルム業界はおかしい

日本のカーフィルム業界・・・・って業界って言えるほどのものではないと思うが、国内の施工店・施工者の90%以上は下請けに依存しています。 これは昔っからで、建築ウィンドウフィルムもカーフィルムもどちらも下請けが主体です。 ただそれなりに上手く貼れさえすれば、脳みそは要らないってことで成り立っています。 施工者側のフィルム選びの一番のポイントは 「 扱いやすさ 」 です。 フィルムのコンセプトや性能や特徴などはまったく興味もなく、ただ単に 「 貼りやすいこと 」 だけが重要。 その辺のことは国内のフィルムメーカーも重々承知していて、一枚貼り成形がしやすくて、糊ズレも少なく、ゴミが混入しても粘着層の厚みで隠蔽できるよう糊厚を上げ、兎にも角にも施工者が扱いやすいフィルムを作ることに重点を置き、最終末端でフィルムを売るのは施工者ではなく第三者なので、一般顧客にとって魅惑的な聞こえのいいキャッチコピーや偏ったデーター数値を用いて販売しています。

海外のフィルムの光学特性では、遮熱性能の比較として、TSER(Total Solar Energy Rejected)総太陽エネルギーカット率(可視光線、赤外線、紫外線が形成するすべての太陽エネルギーをどれだけカットしているか!) の数値で表しています。 TSERのカット率の数値は、例えばカット率が50%であった場合、人間が体感的に「ほぉ~~ほんまに半分くらいになってる~~」と思える数値だと言えます。

しかし、国産フィルムは、遮蔽係数(もちろん海外製品も表記している) 0.51% という、一般庶民や脳のない施工者には意味不明な数値は仕方なく表記するも、販売戦略としてはもっとも悪どい 「 近赤外線カット率95% 」 という表現を大きく謳っています。 近赤外線は赤外線領域の一部で、さらに赤外線は総太陽エネルギーの一部、本当のところの遮熱性能の数字はもっと小さいけれど、一部の一部の大きな数字(決して嘘ではない)を誇張し、無能な施工者やユーザーを欺いています。

欺くなんて言ったら言葉が悪いのかもしれませんが、あるユーザーさまから、のりもの屋さんのソーラーガード製品は総太陽エネルギーカット率60%くらいだと言いますが、、国産メーカーのフィルムは赤外線カット率が90%台って書いているので、ソーラーガード製品の方が性能が低いのですか??? とストレートに質問されたことがあります。 そりゃ一般ユーザーさまにとったら、総太陽エネルギーカット率とか、赤外線、近赤外線、なんてみんな同じ類のことだと勘違いして、単なる数字の違いだけで優劣の判断をしてしまいますよね。 もちろん当店はしっかりと説明できるので、そのユーザーさまには十分に納得していただきましたが、これ・・・何も知らないアホな販売者・施工者だったらどうすんの!? そりゃ~90の国産品ですよぉ~~パチパチパチ~~バンザァ~イになっちゃいますから、欺くと言わせてもらってます。